Safety Nipopon

活動実績紹介

防犯CSR取り組みレポート
街のクリーニング店さんが始めた防犯CSR活動が
業界を動かした!?
山口県クリーニング業生活衛生同業組合
有限会社たかせん
2016年2月25日
山口県山口市小郡の一角にある街のクリーニング店さんが始めた防犯CSR活動。業界の特徴を生かした地域密着の防犯活動として、他県にも広がりをみせつつあります。
山口県クリーニング業生活衛生同業組合の村上理事長様と有限会社たかせんの高木社長様にお話を伺いました。
防犯CSR推進会議レポーター(以下レポーター)

たかせんさんは平成26年4月ころから防犯CSR活動を実施されていると伺いました。業界内では大変珍しいと思いますが、どのようなきっかけだったのですか?

高木

はじめは県内の防犯ボランティアが大変少ないという話を聞いたので、頻繁なパトロールなど過大な負担がないのであれば、引き受けてもよいと考えたのです。

レポーター

過大な負担にならない活動とはどんな活動なのでしょうか?

高木

山口県内で防犯活動をされている方々への応援です。当社はクリーニング屋ですから、防犯活動を活発に実施している方々が当店にクリーニングを依頼いただいた時に、割引を実施しています。

レポーター

確かに、お店にいながら防犯ボランティアさんへのサポートができますね。

高木

ある程度活動をしておりまして、1社だけで活動するより、もっと多くのクリーニング店でもできるのではないかと考えました。そこで山口県クリーニング業生活衛生同業組合の村上理事長に相談したんです。すると、理事会に議題として挙げていただき、すぐに決済していただけたので、驚きました。

レポーター

村上理事長にお伺いしますが、理事会では反対などの声はなかったのでしょうか?

村上

確かに珍しい取り組みですが、反対する理由がなかったんです。防犯活動の応援をして、お店に来店していただきクリーニングをご依頼いただく。この一連の流れで地域の方々とのコミュニケーションも活発になる。まったく反対する必要がないですよね。

レポーター

素晴らしいお考えですね。

どのくらいのお店が加盟されているのですか?

村上

現在72社が加盟していますが、まだまだ活動はこれからです。全店舗で割引などのサービスを実施しているわけではありませんので、もっと拡大していきたいです。

しかし、あくまでも自発的な活動なので、頭ごなしに割引率を上げろとか、対象となるものを限定してしまっては、活動の幅が狭くなってしまうので、いろいろなアイデアで各社が自発的に動き出せばいいと考えています。

レポーター

なにか目印のようなものはあるのでしょうか?

高木

山口県警さんに作成していただいたPOPがあります。山口県警のふくまるくんも応援してくれているんです。この表示があるお店に防犯関連活動をしている方々に来店いただければ、割引などのサービスが受けられるんですよ。

レポーター

警察では、従来は防犯パトロール隊の結成やカメラの設置を呼び掛けることが多くありましたが、今広がっている防犯CSR活動はそれに限ったものではなく、ありとあらゆる地域安全への取り組みやサポートが形となって表れているように思います。ぜひとも、全国にも拡大していただきたいものですね。

村上

もう、山梨県でも始めましたよ。業界紙に紹介されています。

2015年9月号のCLEANING NEWSなのですが、山梨県内のクリーニング組合さんが「犯罪の起きにくい社会づくりに関する協定」に調印し、地域に密着した業種の特徴を活かし、安全な地域社会の発展のために貢献するという記事です。

【レポーター】

村上理事長のおっしゃる通りですね。地域に根差した産業だからこそ地域住民との普段の何気ないコミュニケーションが取れ、犯罪の芽を摘んでいるのだと思います。

今後も県警さんと協力体制を拡大され、より一層山口県が安心安全な街になっていくことをお祈りしております。

本日はお忙しい中ありがとうございました。

取材を終えて

クリーニング業界の方々だけに、世の中の不安をきれいに洗い流していただき、真白ですがすがしい地域社会を作っていただけそうな予感がしました。

ぜひ、こうした活動が全国のクリーニング業界にもより早く拡大し、全国どこでも防犯関連のサービスが受けられるようになったらとても素晴らしいですね!

出張から帰ったら、近所のクリーニング屋さんに聞いてみようかな。

実は、今日の取材は、プロの新聞社さんとのダブル取材だったので、ちょっと緊張しました。プロの記者のようにうまくインタビューできないけれど、みなさんの思いが少しでも伝えられたらとても嬉しいです。